|
答:加齢は防ぎようないが老化(現象)は遅らせたり、逆行させる事は可能である。したがって、抗老化はあっても抗加齢はあり得ない(タイムマシンがない限り)。 アンチ・エイジングメディシン(Anti-Aging Medicine)を初めて本で紹介したとき私は抗老化医学と翻訳しました。その後、この訳を抗加齢と訳すものが出てきました。はたまた「抗加齢医学会」というものまで出来てしまった。ここに至り、アンチ・エイジングメディシン(Anti-Aging Medicine)を「抗老化医学」あるいは「抗加齢医学」のどちらが正しいのかとよく問われる事になったのです。 答は下記の通りである。 まず、英語のAgingをそのまま日本語に訳し、Anti-をつけても正しい翻訳にならない。そこが、言語間差異である。本来のAnti-Aging の意義を解して翻訳するのが筋となります。年をとるデメリット(不利益)に対抗するのがアンチ・エイジングメディシンだと考えます。「加齢」とは年を重ねる事、即ち年々、1歳1歳年をとるという事実をさし、これに逆らうことは(タイムマシンでも使わない限り)出来ない。また、日本語の加齢は悪い意味でなく、年を経ることのプラス面を表すものとされます。似たような意味にウイスキーやワインでしばらくねかせて味をよくする「熟成」があるのと同じで。 それに対し、「老化」はしわ、しみ、動脈硬化・・・など老化現象と言われる主に加齢により生じるマイナス面を表す言葉であり、年をとることで起こりうる負の現象をあらわす言葉と定義されています。したがって、1歳1歳年をとる加齢は防げないが、老化により生じる病的変化を予防したり、老化現状そのものを遅らせたり、あるいは見かけ上をも含み、逆行させる事は可能であり、これを行う医学をアンチ・エイシング医学=抗老化医学と総称すると定義されるべきです。 |
| 抗老化医学とは集学的治療であり、内科、外科、皮膚科、婦人科、泌尿器科、整形外科、検査診断医学、眼科、耳鼻科、漢方、代替補完医療、運動、栄養、アロマなど全ての要素をあわせた医学で多岐にわたる分野の統合医学です。別名「積極的予防医学」とも呼ばれる、攻めの医療です。 |
|
抗老化治療医学には様々なレベルの治療があり、研究も進んでいます。 Medical treatments to prevent aging(老化防止の医学的治療) ● at the cellular level(細胞レベル) ● At the organ level(臓器レベル) ● For the whole body(身体レベル) Treatment aimed at reversing loss of function due to aging (老化により失われた機能を回復する治療)外見的な治療で即効性のあるものは現状では美容外科的手術や美容皮膚科的手技が優れています。例えば皺とり注射、フェイスリフト、脂肪吸引など。 内科的若返り方法としてはOptimization of internal environment(内部環境の適正化)が主眼となり、その結果はより良い健康、活気、機能、長寿につながりまた、競争社会での能力増加にも結びつきます。現状で行われる治療の主眼はライフスタイルの適正化(運動・栄養・ストレスマネージメント)とホルモン環境至適化(ホルモンバランシング)そして抗酸化です。 つまり概略すると、運動の基本は負荷運動を上手に行う事が中心となりそれに心肺持久力を高める有酸素運動を抗酸化を考えつつ行うことになります。食事はローグリセミックダイエットを基本として、吸収阻害、膨潤・排泄、4・3・3、脳内物質による食欲調整など様々なバリエージョンがあります。蛋白質摂取と野菜摂取を基本とする考え方が主流をなす。ホルモン環境至適化は検査とそれに基づいた至適値をターゲットに下自然な補充療法、アミノ酸や漢方、天然素材を用いた補助療法などがある。HGH注射療法もこれに含まれます。 抗酸化療法は、生物が呼吸する限り、重要な抗老化治療の一分野であり続ける。様々な抗酸化サプリメントも数多く存在します。我々の推薦図書(「専門医がすすめるアミノ酸」、翻訳書(「死と老いへの挑戦」松山 淳他訳、「10週間であなたは若返る」A4M=松山 淳他訳)を参照されるか、08年年末にはJSCAM公式教材「抗老化医学の基礎と応用〜アンチエイジング診療実践の手引き」も発刊される運びとなっています。 |

